2012年12月19日水曜日

go action

先日職員研修で復興教育支援事業の一環として東洋大学参与の川合正先生の講演を拝聴する機会があった。
講演の中で、興味深いテーマについて考えさせられた。先生は行動主義心理学における「意識が考え、無意識が応援するとき、人は行動を起こすことができる」という視座についてお話された。
 確かに教育現場に携わっていると、生徒が真の意味で努力をする際には、必ず何らかの成果あるいは可能性を予感しているという感覚を何度も味わってきた。生徒たちにとって「収穫を予感させる授業」を実践していきたいとは思うけれども、その予感の背後にある生徒たちの自我を超えた無意識の存在を認めることが重要だと感じた。無意識的に成功体験の乏しい生徒は「どうせ自分には無理」「何をやってもできない」という思考が脳内を支配するかもしれない。あるいはその逆に自分の状況や環境を参照して成功例をカスタマイズし、「いける」と無意識が行動を助長するかもしれない。この無意識が親のコミュニケーション方略によって刷り込まれた手の着けようのないものである場合もあるから厄介だ。大切なのはindividual differenceを見極めること。その特性や行動特徴をつぶさに観察し、最良のフィードバックを思案し与えてやることだと再確認させられた。まずは目の前の生徒から臨床知を深めていきたいと思う。

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