2012年12月19日水曜日

Risk

一週間ほど前の 2011年3月11日14時46分、東北関東大震災 (東北地方太平洋沖地震) が発生。

被災者の方々のご冥福を心から祈る。

 今後の人生の中でも大きな意味を持つであろう未曾有の危機が日本を襲った。

 気象庁震度階級の最高位を占める最大震度7が宮城県で観測された。日々修正されていったマグニチュード9.0という数値がこの震災の規模に拍車をかける。

 家族と連絡がとれない恐怖。友人知人の安否不明。津波。火事。余震。原発。計画停電。避難者。孤立者。帰宅困難者。高速道。一般道。水。ガス。電気。ガソリン。石油。灯油。医薬品。懐中電灯。ラジオ。食糧。

 今まで見えてこなかったありとあらゆる危機が一気に姿を現す。国家の危機管理体制が問われ、個人のモラルや信条、citizenshipが見直される。

 自らの危険を顧みず、現場の最前線で救援活動に尽力する陸・海・空自の方々、各国援助隊、ボランティア。最大400ミリシーベルトを観測する危機的状況の中、福島第一原発復旧作業に取り組む東電社員、消防庁、警視庁。

 先の見えない真っ暗な最前線に飛び込んでいった人たちの姿や声を決して忘れたくない。

 首都圏では集団心理が働いて不必要なガソリン、マスク、食糧、電池、ライトをめぐる買いだめが続き、最前線への供給を妨げる。心ない市民によるデマ情報やチェーンメールが横行し、情報に踊らされる市民が続出する中、昔ながらの方法でお隣さんと気持ち一つに結託してこの危機を乗り越えようとする戦争・関東大震災経験者たちの姿がある。リスク・マネジメントの在り方をもう一度考え直したい。

 地球市民としての支援があった。Operation Tomodachi, G7協調の円高回避, クライストチャーチの危機に苦しむ中NZから駆け付けた救助隊。真っ先に駆けつけた隣国韓国の救助隊。 "Japan is not alone." "Pray for Japan" といった国境を越えて言葉、心が日本国を勇気づける。一人一人が日本国民としての誇り・情熱を持って自分にできることを精一杯やろうと励んでいる。節電節水・募金・思いやり。「困った時はお互い様」の日本文化のよさを改めて痛感させられる。

 この危機から生まれた悲哀や憎悪の大きさはやりどころがなく計り知れないけれど、この危機を乗り切った先に希望を持って、わたしたちのこれからをよりよいものにしていく責任があると思う。そういった観点からもこの事象を経験し、この事象から学んだことを心に刻み大切にしたいものである。

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