2012年12月19日水曜日

Suffix

また立ち読みです。言語ひとつとっても奥が深いですよね。 

杉本大一郎. (2010). 『外国語の壁は理系思考で壊す』. 東京: 集英社.

外国語の壁は理系思考で壊す (集英社新書)外国語の壁は理系思考で壊す (集英社新書)
(2010/10/15)
杉本 大一郎

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 印象としては、著者の主張がてんでばらばらで、論旨が一貫していないかなぁと…少なくとも外国語習得について真摯に検討しようとしたらこの本は手にしません。SLA、神経言語学などの専門書を当たるのが適しています。ただ、中には参考になるアイディアもありました。というより自分が無知なだけなのでこれを機に勉強させていただきました。以下メモ。

 ある概念の大きさなどを表す単位系として用いられている接頭語は、英語語彙にもしばしば見られ、接頭辞として定着しているものが多い。ほとんどがラテン・ギリシア語にその起源を遡る。(pp. 128-134).

1 mono monochrome
2 di,bi dilemma bicycle
3 tri triangle
4 tetra tetrapod
5 penta pentagon
6 hexa hexagon hexapod
7 hepta heptagon
8 octa octopus
9 nona november
10 deca decapod decade
100 hect, (centi) hectare
1000 kilo, (milli)
100万 mega, (micro)
10億 giga, (nano)
1兆 tera, (pico)
1000兆 peta, (femto)

 重さ(g)や長さ(m)など,ある物理量を表す単位系を一つ固定すれば、あとはSI接頭辞を付与するだけでどんなに莫大な大きさであっても省略して表すことができます。10の累乗倍を示します。接頭辞は学校教育の中で幅広く扱いますし、学習者にとって馴染みのある概念だと思います。英語prefixに関する知識定着あるいは気づきを促進するためにも、このような単位系を上手に活用した指導が可能かもしれません。 

 英語数詞についてふと考えた。 

英語の数詞は12(twelve)までを一区切りにそれより先はteenでカウントするので、月の満ち欠けを基盤とする十二進法かと思いきや、twenty-one, twenty-twoのように20からは10進法で数えます。13から19までをteenでカウントするのは印欧祖語をめぐる言語の変遷によるものなのでしょうか?何より十進法と十二進法が混在しているのがおもしろいですよね。20までは足の指も使えばカウント可能だし、うーん…ここらへんは興味のあるところです。形態論を専攻する友人にぜひ訊いてみよう。

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